高市自民党 歴史的圧勝 自民党が残り、再び日本の資産切り売りが始まるか?
2月8日の衆院選挙では高市氏が率いる自民党圧勝となりました。高市氏が「私を選ぶのか、私以外を選ぶのか」を国民に直接問いました。選挙の数日前に、トランプ大統領が高市氏を全面的に支持すると発表し、高市氏を後押ししました。そして、高市自民党が国民の支持を得て、海外メディアも「自民党にとって歴史的な勝利」と報じました。高市氏個人が首相としての正当性を獲得し、自民党を掌握したと言えます。今こそ、高市氏の権力が最大ピークに達したのかもしれません。
今後、国民の支持を基盤に指導力を持続するためには、国民の喜ぶ政策- 時限的な消費税引き下げ、積極財政、成長戦略などの公約を矢継ぎ早に実行していく必要があります。一方、これらの政策には先行投資、つまり「先銭」が必要です。その資金繰りをどうするかが、喫緊の課題といえます。通常は国債発行で賄うのですが、日銀による金融政策正常化と出口戦略と相まって、国債増発はなかなか困難です。こうした事情を踏まえて米国では「日本が保有資産売却」という言説が出ています。
自民党の政策と「先銭」に関して、アベノミクスも含め、過去の経緯をざっと振り返ってみましょう。
日本は「失われた30年」で稼ぐ力が先細るなか借金が増えました。これはバブル崩壊後の金融不況下に財務省が緊縮財政を続け、景気が先細るなか企業経営者が保身に走り、IT革命など技術革新の波に乗り遅れ、成長のバネを自ら踏み潰したためです。
下のグラフに示す日本のGDPと日経平均株価の推移を見ると、1990年バブル崩壊から「デフレ不況」が進行し、第2次安倍政権(2012-20年)のアベノミクス「3本の矢」(異次元の超金融緩和、財政出動、成長戦略)をもってやっと脱出できたのが2020年です。約30年近くも経済的停滞が続いたことが見てとれます。
また株価についても、日経平均株価は1989年12月に最高値を付け、その後は暴落し、山積みとなった銀行の不良債権処理が遅れ、1997-98年には金融危機が起こりました。97年に北海道拓殖銀行と山一證券が破綻し、98年には戦後成長期に長期産業資本の出し手だった日債銀と長銀が破綻し、興銀は富士銀行と第一勧業銀行と合併し、みずほ銀行として生き残りました。
2001年に不良債権処理と郵政民営化を掲げた小泉(純一郎)総理が登場し、小泉・竹中路線で銀行業界の再編成を実施し、なんとかバブル崩壊後の混乱から立ちあがろうとしました。そして2006年9月に小泉氏から安倍氏にバトンタッチされると間も無くリーマンショックが起こり、日本は再び深刻な金融不況に突入しました。
さらに悪いことに、2011年3月11日の東日本大震災による巨大津波が福島第一原発を襲いました。2万人近い死者と20兆円近い被害額と推定され、戦後最大規模の災害となりました。日本の経済と株価が上昇に転じるのは、2012年12月に第2次安倍政権発足後となります。2013年から20年まで、「3本の矢」の1本目が放たれ、金融緩和策が株高を誘発しました。
2020年コロナ禍で東京オリンピックが延期され、そして「アベノマスク」に批判が集中するなか、同年9月に安倍内閣は終了します。アベノミクスの3本目の矢「成長戦略」は、岩盤規制に阻まれて最後まで実現することはありませんでした。
そこに「安倍首相の後継者」として高市氏が登場し、トランプ大統領のお墨付きを得て今回、その正当性を確保できました。日銀が金融政策の正常化に動くなか、「責任ある積極財政」と「成長戦略」を看板とする「サナエノミクス」は実現に向かうか??
さて、「サナエノミクス」では「先銭」が必要です。先立つ資金をどのように捻出するか?
前述したように、米国では日本が国内資産を切り売りするという言説が出ています。これまでもバブル崩壊後の不良資産処理において、日本の名だたる長期信用銀行などの資産が外資に二束三文で売却され、郵政民営化では国民の郵便貯金や保険の積立金などの資産運用の実権が外資に移りました。アベノミクスの裏側でも水道事業などの民営化が進められ、外資に経営権が移ったケースもあります。そしてアベノミクスでは超金融緩和策によって、「円キャリー取引」が盛んになり、ウォール街をはじめとする国際金融資本を大いに儲けさせてきたのです。
つまり日本は何か危機のたびに揺すられ、米国の都合の良いATMのようにあらゆる方面から現金や資産を吸い上げられてきました。国の資産といってももともとは国民が働いて積み上げてきた預金や税金です。
さらに悪いことに、中国共産党と利益共同体を作っていた米国民主党政権(オバマ、バイデン)の時期に、日本は中国資本の侵略を許しました。中共と利益共同体を形成した国内の親中派が、侵略者を導き入れて日本の水源、土地、マンションや太陽光利権などの重要な資産を売ったのです。
このように、日本は米中両側からカネをむしられつつ、生き延びてきました。しかし、中国の侵略に対する国民の危機感が高まるにつれ、高市氏は今回の選挙で移民問題に敏感な保守系の強い支持も集めました。それでは中国の侵略を止めるためにも、これから日本が米国に差し出さなければならない公的な資産とは何か?
すでに石破政権時に80兆円(5,550億ドル)が米国に投資されることが決まっています。このディールによってトランプ関税は15%となり自動車関税が引き下げられて、経団連をはじめ多くの利益団体はほっとしたかと思います。この80兆円は外貨準備高(約200兆円)から手当されます。もちろん米国への戦略的投資で日本も利益を享受できればまだマシですが・・・
小泉・竹中のころに日本郵政が民営化されました。「サナエノミクス」においても同様に「政府が法案に基づいて持っている企業の株式」が取得され、外資に移るかもれません。たとえば、NTT、JT、東京メトロ、商工中金、農林中金、JAなどの事業運営および資産運用の実権が外資に乗っ取られる可能性があります。
日銀の正常化政策の裏で、おそらくその辺りのシナリオと日米間でのディールがすでにまとまっているかと想像します。日銀による利上げとドル安誘導は、急激な「円キャリー取引の巻き戻し」を引き起こすことなく、上手く取り図る必要があります。そのため、日米は協力して急激な円高を調整するでしょう。じっさい1月24日の日米当局による「レートチェック」があり、「プラザ合意2.0」(日米為替協調)への道のりを確定したといえます。
まとめると、高市政権では、急激な円高、急激な長期金利上昇を起こさずに、日米協調路線でバランスを保ちながら政策が進められると思います。株価暴落、日本国債暴落、円消滅といった極端なシナリオは防ぐことができるでしょう。ただし、米国側(トランプ政権)の政策変更や米国の株式相場の急変(リスクオフなど)に対して、日本側は自律的な防衛力を持たないため、これまでのように米国の言うがまま為すがままです。
戦後自民党の歴史を辿ると、総裁が誰であろうが、自民党そのものが米国の国家戦略の下に置かれていることは明白です。それが、満州国利権を米占領軍とディールして立ち上げた戦後自民党の成り立ちからして、ずっと自民党存続の根拠になっているからです。
高市氏が自民党を解体しても統治の正当性を創ることができるのか?専守防衛、憲法改正の前に、まずは国民の資産とカネの流れを透明化し、主権を納税者に戻し、国民の生命と財産を守るべく、トランプ氏とのディールで頑張ってもらいたいと思います。そのさきに「新しい日の本」が見えてくるでしょう。


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