Vanguard創立者ボーグルの死に想うこと
相場は年末年始の急激な下げを取り戻しつつ、小康状態である。リーマンショック後10年近く続いたいわゆる「適温相場」が終了したのだから、2019年は守りに徹した運用手法が適正だと思われる。
具体的に個人がどのようにしたら資産保全ができるのか。その基本的なスタンスと手法を確立したのが、ジャック・ボーグル氏である。ボーグルは1929年大恐慌の年に生まれ、2019年1月16日に亡くなった。89歳だった。
ボーグルはアセットマネジメント業界の巨星である。個人投資家にとっては高い手数料から解放してくれた恩人というべきだろう。私たちが提唱する「じぶんちポートフォリオ」もローコストでの分散積立・長期運用で資産を増やしているが、その基本はボーグルの哲学に基づいている。
ローコストの分散積立・長期運用手法を学べる「じぶんちポートフォリオ」はこちらから(新しいタブで開きます)。バンガードの海外 ETFも入っています。
ボーグルの父は大恐慌で資産を失い、両親は離婚。彼は10歳から新聞配達をして働かなければならなかった。貧しい中、奨学金を得てプリンストン大学を卒業し、資産運用会社ウェリントン社に就職し、その後1974年にバンガードを創立した。
バンガードでボーグルは相場をミラーイメージしたインデックスファンドを創作した。一般市民が相場と戦わずに長期に投資を続けていけるよう、あらかじめ分散の効いたインデックスファンドを超低コストで提供した。このことが投資の大衆化を推し進めた。バンガードの現在の運用資産残高は約500兆円である。
ボーグルは資産保全の基本について述べている(NYタイムズ紙 引用)。ポイントは、運用手数料は可能な限り低くする。さらに、インデックスを資産分散させることでリスクを最小化し、損失から資産価値を守る。そして、決して相場と戦わないことである。
In investing, you get what you don’t pay for. Costs matter. So intelligent investors will use low-cost index funds to build a diversified portfolio of stocks and bonds, and they will stay the course. And they won’t be foolish enough to think that they can consistently outsmart the market.
John C. Bogle, Founder of Financial Giant Vanguard, Is Dead at 89
今年はボラティリティが高まるので、ボーグルの教えと資産保全の基本に立ち戻る時である。
コメントは締め切りました。