悪いことは重なるのか 新型コロナウィルス、自然災害、肺炭疽・・・
今日は終戦記念日(8月15日)。あるいは敗戦記念日と言うべきか。昨年から「想定外」のことが起こっていますね。一つの想定外のことだけではなく、いくつかの想定外のことが重なって「かつて経験したことのない事態」、「いますぐ命を守る行動を取る」といった災害危機に連なっていく様相が見えてきます。
オリンピック後、変異種の感染拡大がニュースで毎日報じられています。「平和の祭典」で人流が増えるのはずっと前から予想できたはずなのに、医療体制が追いつかず、自宅待機中に「命を守る行動を取れない」で亡くなる方が増えています。
また、この8月のお盆期間は全国的にずっと雨降りでした。記録的豪雨で多くの河川が氾濫し各地で被害が出ました。この異常な長雨で地盤が相当緩んでいます。今後秋口にかけて空気が入れ替わる(気圧が変わる)頃に、地震が起こりそうに思います。小規模の地震でも土石流など甚大な被害があるかもしれません。
自然災害には人のコントロールが及ばないかもしれませんが、流行り病については、自然災害で公衆衛生上の危機が増幅されるのではないかと私は心配しています。まさに「悪いことは重なる」です。
読売オンライン記事では、「肺炭疽」の患者が北京市で確認されたと報じています。
中国で「肺炭疽」患者1人確認…牛や羊から感染か : 読売オンライン記事(8月10日付)
私はこの記事を読んでビビッときました。今、中国河南省、四川省では日本をはるかに超える大規模洪水の被害が拡大しています。その様子がツイッターで伝えられ、今後の伝染病蔓延や食糧不足などが懸念されています。公衆衛生上の新たな危機には炭疽菌の拡散も含まれます。中国各地での人道上の危機は、いずれは日本にも伝播します。
例えば、2020年1月7日に中国でのコロナ感染に関する記事が出た時には、まさか日本にもこれほど影響が及ぶとは、「想定外」だったと思います。しかし、もし安倍政権の危機意識が高ければ、台湾政府のように1月20日過ぎから始まった中国からの春節の人流を止めるべきであり、速やかにオリンピック延期を決めるべきだったのです。
私は「肺炭疽」に対して十分な警戒が必要だと考えます。コロナやデルタ株のように空気伝染するからです。さらに、洪水や地震といった自然災害が輪をかけて状況を悪化させるのです。
あいにく、日本政府は最悪の事態に備えるどころか、経済活動の再開ばかりを考えています。しかし国民にとっては、命あっての経済活動です。そして、国民あっての政府です。政府は私たちの税金で成り立っているのです。当たり前のことですが、まず国民の生命と財産を守る、これが政府と国民の基本的な約束事(憲法上で定められた市民契約)であり、このことを国民の権利として忘れないようにしたいものです。
そうしないと、戦後76年も経って、新たなウィルス戦争(細菌とサイバー上の戦争)で、私たちは尊い人命と財産を失い、再び敗戦記念日を迎えることになるかもしれません。
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