終戦記念日 77年という節目 「グレート・リセット」に巻き込まれるのか?
皆さんは、『グレート・リセット:ダボス会議で語られるアフターコロナの世界』をご存知ですか?2020年3月のコロナショックからすぐに英語版 “COVID-19: The Great Reset”が出版され、日本語訳も同年10月に出版され、話題になりました。
お盆の頃は毎年「終戦記念日」がニュースになります。今年は終戦から77年です。さらに、明治維新から太平洋戦争終戦までも77年。「7」という数字は、「切る」、「気を変える」意味があるそうです。例えば、米国メジャーリーグでは7回裏の攻撃前に観客も総立ちで歌を合唱する小休止があります。また、「ラッキー7」は過去を断ち切って良いことが起こるという意味です。
米国のベストセラー”The Fourth Turning”(フォース・ターニング「第4の節目」)では、歴史が80年周期で繰り返すと法則があるとし、著者ハウ氏は「世界は2005年頃から危機に入り、2025年までに歴史の大きな転換点を迎える。そのインパクトは世界恐慌と第2次世界大戦勃発と同じくらい大きい」と述べています。
(注)「フォース・ターニング」は当ニュースレターでも取り上げました(2020/5/17 記事)https://globalstream-news.com/the-forth-turning/
2005年頃といえば、2007年のサブプライムショックと2008年のリーマンショックがあり、そして、2020年のコロナショック、2022年ウクライナ戦争へと続きます。2025年までの2年半の間に世界秩序の変化など大転換が起こると予想されます。
80年周期説と77年という節目を合わせると、明治維新から太平洋戦争終戦までの最初の77年、そして、終戦から現在までの第2の77年、合わせて154年間とは、江戸時代の鎖国から開国へ向かった明治維新、そして日本が近代国家として生きてきた時代です。
そして、2022年7月8日、参院選挙2日前に安倍晋三氏が暗殺され、日本が明治維新後の伊藤博文以降、一部の長州藩筋の人々が列強(国際金融大資本家グループ)の真似事をして軍国主義を広め、朝鮮半島と中国大陸を侵略し、満州に独自の政権(アヘンによる利権国家)を打ち立て、終戦後も「米国の満州国」として日本を支配してきた、その154年の歴史が終了したのだと、私は感じました。
明治維新からの最初の77年と戦後レジーム77年のつなぎ目に立つのが、自民党55年体制を作った岸信介です。彼は、満州国の設計者でもあり、戦後レジームを孫の安倍晋三まで引き継がせた本人です。安倍家には後継者がいません。ここで、明治維新以来の満州人脈とカネ(利権)にまつわる一連の脈絡がスパッと「切れた」のだと、私は理解しています。そして、この終戦記念日以降、本当のガラガラポンが起こるとみています。
明治維新当時の列強の国際金融資本家グループを日本に手引きしてその分前をピンハネし、国民の生命と財産を私物化し、巨大な利権を作り上げた一部の人々。彼らがあまりに国際感覚に疎く狂信的で私欲に走り、図に乗って列強の既得権をも踏み荒らし、「龍の髭を撫でて虎の尾を踏む」という暴作をしでかしたために、何の罪のない延何千万人もの国民が77年間の無残な戦争の犠牲となった、その一方で、戦後もこの満州人脈は戦後の高度成長の裏で、マスコミや政治を支配し続けた・・・しかし、この虚構の繁栄も終わろうとしています。今はこの事実を客観的に見つめ、日本が生き延びる戦略を考えることが重要かと思います。
私は、何冊かの読書を通して以上のことを学びました。スタンフォード大学フーバー研究所で長年一次資料を研究された西鋭夫氏の『新説・明治維新』、『占領神話の崩壊』、ハミルトン・フィッシュ著『ルーズベルトの開戦責任』は、優れた歴史書です。日本の明治維新が、そして太平洋戦争終戦が、国際秩序と世界史の中でどう位置づけられるのか、史実に基づいた多くの研究書が出版されており、誰でも読んで知ることができます。
そうした客観的な歴史認識の上に立つと、今回の岸田改造内閣は「バランスの取れた」人事と報じられながらも、世界を俯瞰する国際感覚に疎く、米中対立の中で「どちらに組みするのか玉虫色」の危険極まりない政権に見えるのです。つまり、何か有事の際に政府内は分裂し、総理は検討するだけで国民の生命と財産を守る策も覚悟もない、というのが外から見え見えです。
「グレート・リセット」が恐ろしいという方がいらっしゃいますが、何故、主権国家である我々がダボス会議の言いなりになる必要があるのか?ヒトラー著『我が闘争』が出版された時に、人々はまさかナチスの全体主義が世界を恐怖に陥れるとは予想できなかった。同じことが『グレート・リセット』についても起こらないよう、マスコミや政府に頼らず、市民レベルで自分達の生活、文化、コミュニティを守っていくことが重要だと思います。その意味では、戦後77年、戦後レジームの完全終了により過去を清算し、日本人の手で21世紀の日本を創っていく覚悟が必要だと思います。
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