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国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

アベノミクスの行方 株価暴落はあるのか?

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 5月の最後の週、米国でメモリアルデイ・ウィークエンドがやってくると「夏が来た」と感じます。子供たちの学校は夏休みに入り、家族旅行に出かける人が増えます。この頃、毎年マーケットが一服、調整局面に入るケースが見られます。

 先週、日経平均株価は日に7%下落とボラティリティが高まりました。2001年世界同時多発テロ(9・11)で米国で株価が7%近く下げたショックを思い起こしました。当時、米国では愛国心が高まり、米国の投資家は「テロに負けるな」と猛然と米国株を買い支えました。

 日本の株式市場では外人投資家が主なプレーヤーです。彼らが先物やデリバティブで仕切って、現物株は国内の投資家が買っています。ちょうどドッジボールで、コートの中には国内の投資家がいて、ボールは外の外人たちが持ち回り、内側に向かって投げてくるといった構造です。
 
 では、株相場はこれからどうなる?まさにアベノミクスの正念場です。ポイントは、大企業中心の産業構造を変革出来るかどうかです、日本経済を支える中小零細企業のうち、特に潜在的な競争力の高い企業を育成していかなければなりません。外人投資家が「景気を良くする」と見込めば、現物買いに入ってきます。参院選挙前6月からが勝負です。

FT(5月28日付け)Martin Wolf, “Japan’s bumpy road to a recovery” は、もっともなご意見です。

日銀の政策は今後予測性を持たなければならない、既得権益にしがみつく産業界の大きな構造変化をもたらすべきだ——こうしたポイントは実に的を得ています。

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/8bd995d2-c781-11e2-be27-00144feab7de.html#axzz2UyiIee1b

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