恐怖指数、ムニューシンがアベノミクスへのトドメか?
3月末にFRBがハト派化に向かってから、株価がフワフワ浮上してきた。エイプリルフールでビットコインが急騰したり、なにか不条理ではある。しかも、恐怖指数(VIX)は4/12(金)に11.95まで下がり、昨年12月の株価急落時にピークをつけてから67%も下落している。
下のグラフ(marketwatch.com)は、昨年10/3から今年4/12までのVIXとS&Pの動きを示している。両指数はほぼほぼ逆相関である。
例えば、昨年12月後半に恐怖指数が急騰し、株価が下落した。また、年明けから恐怖が静まると、マーケット参加者は積極的にリスクを取りに行き、株価が上昇してきた。

VIXは30日レンジでトレーダーたちが株式相場にどのくらいの恐怖を感じているかを示すバロメーターであり、長期的な平均値は19を超える。現行のレベルは平均値よりもかなり低い。こうした凪のような状態はいつまで続くのか?恐怖指数が跳ね上がり大波がやってくるそのトリガー(引き金)は何か?
これまで金融市場に潜むリスクについては、このコラムでも言及して来た。例えば、逆イールド、中国経済のスローダウン、北朝鮮を含む地政学リスクなど、世界を取り巻く知り置いておくべき課題というか、地雷は数多い。
そして、元号が変わる10連休を目の前にして、日本には大きな問題が迫っている。それは日米貿易交渉における「為替条項」である。ムニューシン財務長官は、日米が15日から始める交渉でこの「為替条項」が争点となる。
FRBハト派化と同時に、米国は日本、中国、EUに対して強いドルよりも弱いドルを望むとみられる。円高がどのくらいのスピードで進むか?アベノミクスの前提条件となっていた円安は終わりを迎えそうだ。
インフレターゲット達成なし、成長戦略なし、岩盤規制突破なしのアベノミクスにとっては試練のとき。新元号になって、株価連動内閣の終焉後に残るものは何か?
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