グローバルストリームニュース
国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

巨大SNSによるパージ、そして、ヤバイ、バイデン政権

 「パージ」という言葉を聞くと、戦後の「公職追放」を思い起こす。太平洋戦争敗戦後に日本が進駐軍の管理下に置かれると、戦時中の体制を支えた国家公務員の要職にあった人物らが、公職から追放された。

 また、パージには「粛清」という強い意味もある。スターリンによる「大粛清(Great Purge)」では、ソ連の共産党幹部政治家に加えて一般市民も巻き添えに134万人以上が即決裁判で有罪に処され、68万人強が死刑判決、63万人強が強制収容所に送られた。あまりにもおぞましい暗黒の歴史である。

 数日前にツイッター社がトランプ大統領のアカウントを永久に削除した。ツイッターは、現職大統領が自らの意見やメッセージを国民に直接伝えるためのツールだった。国民が正当な選挙で選んだ大統領に対して、一民間企業がどのような正当な理由でこのような措置をとれるのか。

 ツイッターのみならず、パーラーという保守系のSNSもシャットダウンさせられた。トランプ氏の掲げるスローガン「MAGA (Make America Great Again アメリカを再び偉大にする)」をナチズムとみなし、巨大SNS企業が「政治的パージ」を開始したようだ。トランプ氏を弾劾する議会の動きについて日本も含めて主要メディアは報じているが、その根拠は示していない。

 米民主党は敵対する保守派の意見を封じ込めているとしか見えない。こうした言論統制のやり方は中共と同じではないか。とても「建国の父 Founding Fathersが作り上げた米国憲法に基づく共和国」で起こっている事とは思えない。

 こうした言論統制は、バイデン政権スタートの「露払い」のようなもので、この先、米国民の憲法上の権利が一つ一つ剥がされていくだろう。例えば、バイデン政権は全米ライフル協会を撲滅しようと考えている。日本風にいえば「刀狩り」である。明らかに、「外敵に対して武器を持って戦う」という米国民の憲法上の権利を奪う動きである。バイデン政権自体が専制的な共産主義/全体主義体制に向かっていると、米国民は戦々恐々となっている。

 バイデン政権はコロナ禍で、ワクチン接種しろ、マスクをしろ、家から出るな、教会に行くな、集団での祈祷をするな・・・等々、個人の言論のみならず行動に対する規制を強化するだろう。

 その対価として、バイデノミックスは200兆円の大規模経済対策を打ち出している。失業手当の拡充、現金給付、家賃保証、中小企業向けの支援など、かなりの大盤振る舞いである。コロナ禍で生活困窮者を支援するためには必要な財政出動だろう。しかし、そうした緊急性の高い支出をいつまで続けるのか?そして、そのコストを誰がどう払うのか?

 コロナ終息のタイミングは、実際、極めて不透明だ。ワクチン接種はすでにイスラエルではかなり進んでいる。日本では2月下旬から接種が始まる。集団免疫ができれば、人々は外出し、経済活動を再開できるようになる。しかし、それまでにはワクチンの副作用、変種ウィルスの蔓延など様々な不測の事態が考えられる。

 仮に冬の寒い間ロックダウンが続き、春からのワクチンの効き目も遅く、今年後半に集団免疫ができなければ、今年の景気の落ち込みは深刻になりそうだ。そうした状況でバイデン政権が大盤振る舞いを続けても、多くの国民はコロナで健康を害し、あるいは職を失い、ホームレスになり、政府からの給付に頼るしかなくなっていく。さらに、自尊心や信仰心すら失い、心を病んで鬱になる、アルコール依存症になる、自殺者が増えるだろう。まるでディストピアである。

 なんだか暗い話になってしまったが、バイデン政権はそこまでヤバイ!と、私は考えている。

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