幸福度の高い国とは World Happiness Report 2021
パンデミックで巣篭もりしたり、人との距離をとったり、ストレスの多い日常になりました。そんな中、グローバルに「幸福度」を調査する「ワールド ハピネス レポート 2021年版」が発表されました。レポートでは、149カ国を対象に、国民が「幸せかどうか」を測定し、最低値2から最高値8までの点数を付けて、色分けしています。
色が薄い国では幸福度の点数が高く、色の濃い国では点数が低いです。一目すると、フィンランドが7.8のスコアで、幸福度が最も高く、北欧諸国、オランダ、スイス、デンマーク、英、豪、ニュージーランド、カナダ、米も幸福度が高いです。また、幸福度が低い国は濃い紫色で記されています。アフガニスタンのスコアが 2.3と最悪で、次いでアフリカ、インド辺りも幸福度が低いです。
では、幸福度の基準は何かと言うと、国民の健康、国の豊かさといった数値で測定できる要素として、一人当たりのGDPや寿命、出生率があります。さらに、目に見えない要素として、以下のような点が考慮されます。
- 社会的なサポートがある
- 個人が自由に生き方を選ぶことができる(信条や内面の自由がある)
- 社会的な寛容(他者を受け入れる自由度があり、社会的な差別が少ない)
- 政府あるいは企業における汚職や腐敗
- 精神衛生状態、心理的な影響(昨年来のパンデミックが長引き、精神衛生上のマイナス影響が大きい)
ざっくり言うと、国民の幸福度の高い国とは、戦争がなく、平和で、経済的に豊かで、個人の自由が認められ、社会的にサポートが手厚い国です。北欧のような福祉国家で、民主主義がコミュニティに根付き、個人を支えあうようなそんなイメージです。
逆に国民が不幸な国とは、戦争で国土が疲弊し、政府の圧政で国民は貧困にあえぐ、政府や企業は腐敗し、差別が横行する、言論の自由はない・・・こんな環境でしょうか。独裁主義、共産主義体制で貧富の格差が激しいと、不幸度が高いと言えます。
地域別の幸福度の平均値
1 | 欧州 | 6.4 |
2 | 北米 | 6.1 |
3 | 南米 | 5.9 |
4 | 東南アジア/オセアニア | 5.5 |
5 | 中東 | 5.3 |
6 | アフリカ | 4.5 |
日本はどうかと言うと、スコアは5.9で、南米の平均値と同じです。周辺国をみると、台湾6.6、フィリピン5.9、韓国5.8、中国は5.3です。日本は世界第3位の経済大国で、国民皆保険が整備され、公衆衛生も整っています。民族的に同一性が高く、民主主義国家です。それにも関わらず国の幸福度評価は思ったよりは高くないですね。なぜなのか?
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