一年を振り返り、来年に想いを寄せる
今年もあとわずか。この一年を振り返り、皆様はどんなことを感じられますか?
私はネットや動画を通じて国際金融情勢ニュースをお伝えしてきました。今年最後の皆様へのニュースレターではこの2021年を振り返り、2022年はどんなことが起こりそうなのかを記しておきたいと思います。
2021年を振り返ると・・・
- 第1四半期
- 1月にはバイデン大統領が誕生。米国では不正選挙をめぐる大きな混乱が起こりました。
- コモディティ価格が上昇し、金融市場ではリフレ・トレードが優勢になりました。そして、米国ではロビンフッダーと言われる広範な個人投資家がオンライントレードで株価を押し上げる動きが目立ちました。
- 3月にはスエズ運河で日本のオイルタンカーが座礁。ヘッジファンドのアルケゴス破綻もありました。
- 第2四半期
- バイデン政権の数兆ドル規模の財政支出案が提示されると、イエレン財務長官が利上げ発言を行うなど、インフレ懸念がじわじわ出てきました。
- 5月頃から中国社債市場のデフォルト率の高まりが指摘されました。
- 英国空母打撃群がインド太平洋に向けて本国を出発。
- 第3四半期
- インフレ、テーパリングの可能性が濃厚になっていき、8月のジャクソンホール会議が注目されました。原油価格高騰やスタグフレーションも話題に。
- 日本ではオリンピックが開催されましたね。
- 中国では恒大集団デフォルト懸念が高まります。さらに、この時期、中国では大洪水など自然災害が多発し、またアリババなど巨大IT株の上場廃止など、金融面でも変化が現れてきました。
- 第4四半期
- 中国不動産開発セクターのメルトダウン。電力不足も深刻になります。
- 米国ではFRBが超緩和策から緩やかな金融引き締めへと変更していきます。
- 米国株価はメルトアップし、2020年に続き、米国株はGAFAMを中心に好調な年となりました。
- 10月には英国空母打撃群と米国、日本その他8カ国が参加して前代未聞の大規模な軍事演習がインド太平洋で実施されました。実体的な軍事的中国包囲網です。
- 日本では岸田政権がスタートしました。本格的な冬になり、オミクロン株の感染拡大が気になるところです。
2022年はどんな年か・・・
総じて、2022年は政治と安全保障の年となりそうです。世界の潮流では、3月の中国全人代で習近平体制が固まるか?11月の中間選挙までバイデン政権が求心力を保つためにどう打って出るか? がポイントだと思います。
- 不測の事態への備えが必要な時だと思います。不測の事態とは、例えば、
- 戦争やテロ 物資供給網の遮断、通信網や金融システムの破壊も含まれます。
- 自然災害 大洪水、地震、火山噴火など
「泣きっ面にハチ」というか、悪いことが重なると、ライフラインが遮断され、食糧不足、飢餓、公衆衛生上の危機(伝染病の蔓延)など、最悪、市民生活が危機に直面します。
- 経済、景気はどうなるか?
- 政府のパンデミック対策にもよりますが、公的債務が増え、政府にもお金がないし、好景気になる要素がない。個人的にはじっと我慢、無駄な冒険はしない。コツコツ頑張るしかないと思います。
- 金融市場はどうなるか?
- 株価はかなり高止まりしています。これ以上、上昇するかというと、いったんは調整局面がないとリバウンドの機会がない。不測の事態から〇〇ショックも起こりやすいかもしれません。
- 年明け以降、FRBが本当に利上げしてくるのか?債券市場はかなり荒れると思います。
- そんな中でもイノベーションは続きます。IT投資も盛んです。起業家にはチャンスです。AI、クラウド、セキュリティアクセス、マルチエクスペリエンス・プラットフォームなど、楽しいテク開発がたくさんあります!
それでは皆さま、よいお年をお迎えください!
来年もどうかよろしくお願い申し上げます。
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