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国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

イースター復活祭、バイデン政権の「良心」の復活はあるのか?

 この日曜はイースターでした。欧米のキリスト教圏ではイエスキリストの復活を祝い、また、長い冬が終わり、春が来たことを祝います。

 私は日本で暮らすようになってからもこの時期に「マタイ受難曲」の演奏会に足を運んで来ました。以前はライプチッヒ・ゲバントハウス管弦楽団の来日があったりしたのですが、今年はバッハ・コレギウム合奏団の古楽器演奏を楽しみました。

 マタイ受難曲はバッハの最高傑作の一つで、イエスキリストの死と復活のドラマを通して、人々に罪の重さ、そして赦しと魂の復活、人類の救済と神の愛について訴えます。

 宗教社会学者マックス・ウェーバーは、マタイ書について「古代ユダヤ教」の中で、「ユダヤ民族の共同宗教としての古代ユダヤ教から、個人の魂の救済という個人宗教としての普遍的な原始キリスト教への転換点となった」と評価しています。人類が「良心」に呼び覚まされ、内面の救済に向かうテーマを理解できないと、民主主義や自由の意味を理解できないと思います。

 そこで、ウクライナ危機について現実的に情勢を見ると、バイデン政権こそがまずキリスト教的「良心」を復活すべきです。トランプ政権下、信仰心の厚いポンペオ国務長官は「プーチンにウクライナ攻撃をしないよう我々はRed line(踏み越えてはならない一線)を常に明確に示してきた、ロシアによるウクライナ侵攻はプーチンが変わったのではなく、米政権が変わったからだ」とFOXニュースで明確に述べています。

 同様に、シカゴ大学ミアシャイマー (John Mearsheimer)教授は、4月14日のインタビューでバイデン政権の致命的な政策の誤りを明確に指摘しています。

 私なりに解釈してポイントを述べますと、以下のようです。

  • ロシアの目的はウクライナのNATO加盟を阻止し、中立的な緩衝国家に戻すことであり、占領を前提とした全面戦争が目的ではない
  • ゼレンスキーはオリガルヒと欧米からの資金と武器を当てにして、主にネット上で情報戦を繰り広げている
  • ゼレンスキーに金と武器を提供すればするほど戦争は長引く
  • ゼレンスキーをダシに大国ロシアを執拗に追い詰めるという強硬策は欧米にとって核戦争の脅威が高まるだけで得策ではない(リスクが増大する割にはリターンがない)
  • 米国の現実的な最大の脅威は中国である。中国封じ込めという本来達成すべき目的のために、ロシアとインドと協力すべきなのに、このままでは中国のみが勝利者になる。

 さらに、バイデンファミリーに関して言うと、ゼレンスキーの後ろ盾にはプリスマというガス企業を牛耳るオリガルヒがあり、プリスマにはハンター・バイデンが深く関わっていました。2016年にトランプ大統領が当時バイデン元副大統領の息子ハンターがプリスマにどう関わっていたのかを調査するようゼレンスキーと話をしていました。この一件が、その後のトランプのロシア疑惑でっち上げやゼレンスキーと現バイデン米大統領との関係に大きな影を落としているように見えます。

参考:ロイター記事(2019年9月11日付)

https://www.reuters.com/article/ukraine-president-trump-idJPKBN1WP2QS

 トランプ政権下で「中国封じ込め」が大戦略だったはずなのに、バイデン政権に変わった途端に、世界は大きく不安定化に動いています。こうした米国の態度変更に対して、中東諸国、またインドをはじめとするアジア諸国もまた、米国のリーダーシップへの疑念を持つようになっています。その中で健気に追随しているのが岸田政権です。

 ウクライナに向かう多くの志願兵がアゾフ連隊に入ってきています。このネオナチ組織にも欧米の金や武器が提供され、ウクライナ国内の一般市民もその暴力の犠牲になっています。日本人の募金や税金が回り回って一体どこへ向かい、何に使われていくのか?

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