グローバルストリームニュース
国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

拡大するか中国ヘッジファンド

上海外灘看浦東

このブログでも、昨年のアベノミクスの上げ潮に乗って、海外ヘッジファンドが日本市場で大きな収益を上げたとお伝えしました。日本株に投資したヘッジファンドの平均リターンは26%(ドルベース:Eurekahedge)でした。
グローバルマネーは昨年中国・香港(グレーターチャイナ)にも向かい、インターネット、テクノロジー、カジノ関連株に投資した中国勢ヘッジファンドは、平均20%の収益を上げました。こうした株式ロング・ショート戦略では、コモディティと中国国営企業をショートし、インターネット、代替エネルギー、ソフトウェア、環境関連株ロングで40%近い収益を上げたLBNアドバイザーズの成功が目を引きます。

http://www.reuters.com/article/2014/01/10/uk-china-hedgefunds-idUSLNEA0900C20140110

2014年、新興国市場で波乱が続く中、中国のヘッジファンドはどうなるか? 香港在住で中国本土に投資するファンド(Keywise、Prime Capitalが二大ファンド)は、中国の経済成長が鈍化するなか昨年ほどの大きなリターンは見込めないとしています。
一方で、中国本土の規制当局は、空売りやオプションなどヘッジ手段を緩和し、ヘッジファンドにより自由な環境を与えようという動きにでています。この6月には、本土でヘッジファンドに登録してもらい、投資家から直接ファンドレイジングができる体制を目指しています。
中国当局は、ヘッジファンドが金融市場を安定化する上で重要な役割を果たすこと、また、投資家からみれば、通常の株や債券に加え、投資手段の幅が拡がることを理由に、ヘッジファンドを奨励しています。
(FT2月14日付 ”Funds on the edge”)

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