未公開株に投資するプライベート・エクイティ(PE)の行動を観察すると、マーケットがどこに向かおうとしているのかを推し量ることができます。
PEを中心に見たマーケットサイクル
マーケット・サイクルがピークに達する頃にはPEに大量の投資マネーが集まります。そして、ピークから下り坂を落ちて行く前に、PEファンドは利益確定を図ります。
19日付FT紙によると、2013年後半にPEファンドが投資した未公開企業の多くがIPO(新規株式公開)を果たしました。この1月には米国のIPO件数は1997以来の記録となりました。過去12ヶ月のIPO総額も2007年以来最大となっています。IPO企業は最大の株価を手にし、PEファンドも大きな利益を上げました。「今、IPOで投資の出口を確定しないと投資家に収益を還元できない」と言えます。こうした動きから、株式市場の乱気流の兆しが見えてきます。
PEファンドの優れた収益を目前に、これからPEに駆け込む「遅れて来た投資家」が見受けられます。特に、日本の機関投資家がその類で、海外からの有名PEファンドのだめ押しで投資するケースが多いです。
そして、いよいよ株価が下がり始めると、今度は企業が自社株買いに転じます。さらに景気が悪化し、企業業績も悪化すると、今度はM&Aや事業再生を目的としたPEファンドの出番となります。
リーマンショックから続くマーケットサイクルは一巡
また、成長分野に向かうマネーには、プライベート・エクイティ(PE)に加えて新規事業を支援するベンチャー・キャピタル(VC)という二つのファンドの形があります。21日付FT紙によると、ブラジルに向かうPEと VCファンドの資金が、2011年に81億ドル、12年に36億ドル、13年に23億ドルと、急速に先細っています。ブラジル経済の先行き不透明感がその要因です。
PEファンドの投資状況を見ていると、リーマンショックから続いて来たサイクルが今から一巡する動きが見えてきます。
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