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国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

アベゲドン

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安倍政権スタートから早一年。アベノミクスを海外はどう評価しているのでしょうか?

 

気になるのは、「アベゲドン Abegeddon」(安倍+ハルマゲドンの造語)という評価です。FT紙(12月14/15 ウィークエンド版)でJohn Authers記者は以下のような懸念を述べています。まとめると、「デフレ脱却を目指してインフレを成功させたとしても、成長が伴わなければ、国債に対する信用リスクが高まり、GDP第三位の日本が信用危機を引き起こせば、猫を鳩の群れのなかに放つかのように、世界経済は混乱する」としています。

 

私は、一本目(異次元の金融緩和)と二本目の矢(財政出動)は、「日本を取り戻す」ための「必要条件」で、三本目の矢(成長戦略)こそが「十分条件」と考えます。「必要かつ十分な条件」のなかで、三本目が最も重要です。この点は海外メディアも指摘しています。

 

http://blogs.ft.com/the-world/2013/12/abenomics-hit-or-miss/#

 

私は『国富倍増 日本国富ファンド』をこの3月に出版し、成長のためのリスクマネー(活きた資金)をいかに回すかについて論じました。郵貯やGPIFの巨額の資金の0.1%でもよいから「呼び水」として戦略的成長の資金として運用しようと提言し、官邸や経産省、議員会館にも足を運びました。その結果が「官民ファンド」の乱立です。まさに官僚内閣の力をまじまじと体験した一年となりました。

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