グローバルストリームニュース
国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

ニューヨーク株式ブラックマンデー再び

 欧米でコロナウィルス感染拡大が続き、コロナ危機は、金融危機へと伝染し、株価が軒並み下げ、混乱と先行き不透明感は高まっている。

 過去にも似たような事は2度あった。テング熱(ZIKA)感染拡大の影響で、2015年12月から16年2月までの1ヶ月半で、マーケットは12%下落した。また、SARS感染拡大により、2003年1月から3月にかけてS&P500は 14%下落した。

 しかし、今回の危機は規模が大きく、また、金融市場や実体経済へのマイナス影響は数ヶ月では終わらない。

 週明けの日本の株式市場も1000円以上の下げ、円高が101円台まで一気に進んだ。そして、ニューヨークでも月曜の取引開始直後に、ダウ平均株価が2000ドル以上も値下がりした。日中7%を超える下落となり、一時サーキットブレーカーで取引停止となった。月曜にダウは7.84%下げ、1987年10月19日のブラックマンデーに次ぐ「第二のブラックマンデー」となった。

 日経平均株価は10日には一時1万8千円台に突入したが、終盤はやや戻した。週の中盤で株式市場は一服、少しは戻すだろうが、その勢いは限定的か。為替は、104円で仕込んだトレーダーたちが総投げすると、円高も勢いづいて、98円まで行く。3月は要注意だ。第2波ではさらに円高が加速し、98円を超え、瞬間的に80円台まで行く可能性がある。

 10日、習近平主席が武漢入りしたと報じられた。これから中国で何が起こるのか?中国での感染拡大封じ込めは本当なのか?スティーブ・バノン氏はコロナウィルスについて「100年に一度の人類の危機」と称した。興味のある方は、バノン氏インタビュー「新型コロナウィルスが中国共産党政権にどのような影響を与えるか」をご覧ください。

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