グローバルストリームニュース
国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

Go Toは腰折れ、ワクチンが経済を救うか?

 ワクチン接種が始まり、コロナの長くて暗いトンネルの終わりに近づき、一筋の光が見えてきたように感じられた。しかし、感染拡大リスクが再び高まり、トンネルの出口までには、まだまだ困難が待ち受けているようだ。

 Go Toが腰砕けで、ホスピタル産業に従事する知人の社長は嘆いている。「コロナで4月からの売上は7割、8割減。やっとロックダウン解除とGo Toで5割くらいは戻ったところで、Go Toのひどい腰折れで、ここからさらに6割減だ。これでは売上は大きくマイナスに落ち込む。借金も返さなければならないし、この先立ち直れない!」

 年末年始から3月末にかけて、破綻や廃業が増えてくるだろう。この状況はワクチンでは救いようがない。ワクチンが国民の5割近くまで普及するには、日本でも4月以降と見られている。それまでに景気はググッと冷え込み、悪化の一途をたどりそうだ。

 さらに、どんなワクチンが日本で摂取できるようになるのだろうか?副作用はないのか?インフルエンザと同様、ワクチンを摂取したからといってかからないという保証はない。やはり特効薬がなければ、人々は安心して遠くまで旅行したり、ソーシャルディスタンスを気にせずに買物やライブを楽しむことを控えるだろう。メディアがコロナの恐怖を煽ったために、人々はより慎重に、より猜疑心に満ちて、行動するようになっている。

 こうした人々の行動変容から、特に国際的な往来(出張や観光旅行)が回復するのには2024年までかかりそうだ。下のグラフは、グローバルな規模で、旅行が2019年のレベルからどのくらい落ち込み、回復までにどのくらいかかるのか、その推計値を示している。国際間の往来は、コロナ前から8割以上も落ち込んでいる。国内の人々の往来が戻るのですら、2022年末ころと予想されている。

 こうなるとホスピタル産業などサービス業では、雇用の回復も遅れるだろう。その間に、バーチャルとリアルのハイブリッド型の楽しみ方を追求する人々が増えるだろう。こうした人々の行動変容や生活様式の変化に、サービス業全体が対応していくことになりそうだ。

 16日(水)夜、私はワールドマーケッツ(MX TV 2)に電話出演し、同日のFOMCについてコメントしました。(出演時間 33:10~47:55)

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