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国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

世界中が求める「成長戦略」と「構造改革」

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 デフレ脱却、労働人口の減少、生産性低下に歯止めをかけるなど、どれも日本だけの課題ではありません。FT紙(1月18日付)記事 “Two challenges for the global economy”では、改めてデフレと生産性低下の怖さを再認識しています。
 一般にバブル破綻の後は、信用縮小・デレバレッジが続くため、銀行の融資が細り、中小企業への貸出も鈍るので、倒産が増え景気が冷え込みます。物価が下がり続けるデフレでは、個人消費が増えず、有効需要が縮こまり、財政赤字は増え続け、債務は膨らむばかりです。日本は「課題先進国」です。
 デフレ脱却について日本は「異次元緩和」のおかげで、昨年11月で0.6%の物価上昇率(エネルギーを除く)を達成しています。総じて、中央銀行のやるべきことはここまでです。アベノミクス効果で、日本の機関投資家(特に大手銀行)は海外でより高い収益を求め、昨年よりオフショアで欧米の有力なヘッジファンドに積極的な投資をしています。ブルームバーグの動画にもあるように、日本勢は海外でよりリスクを取り始めています。

http://www.bloomberg.com/video/a-look-at-global-hedge-fund-trends-hPpEGJ7YSgiL_OH1tcpTzQ.html/

 もう一つの注目は、Conference Boardのリポートによると過去数十年で初めて生産性の低下がみられる点です。生産性向上を図るためには、政府がもっとも技術革新の優れた分野で構造改革を行い、競争力強化を実施し、ITインフラへの投資を増加すべきだと、FT記事は指摘しています。
 日本でも国内の構造改革が「有言実行」となるか? さもないと小泉改革と同じ結果を繰り返し、「元の木阿弥」です。

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