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米中貿易戦争、次なる標的は日本か?

 米国は中国に対して2000億ドル(約22兆円)の追加関税を発表した。9月24日付けで発動し、両国が歩み寄らなければ、税率は年末に25%に引き上げられる。

 これは絶妙なタイミングで、貿易戦争のマイナス影響が実体経済に及ぶまでに、2、3ヶ月かかると言われている。トランプ氏は、11月6日の米中間選挙には、まだ景気が良い状態で臨むことになる。

 さらに、米側は、関税が10%から25%に引き上げられるまでの間にサプライチェーンの調整を進める予定である。今回の米中貿易戦争に対して米側は徹底交戦で臨むし、中国は面子を重んじ、安易な妥協はしないだろうから、この戦いはしばらく引くだろう。

 その間、株式相場はIT関連銘柄でボラティリティが高まるだろう。特に「FAANG(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)」の値動きには注意が必要だ。

 さらに、日本にとっても、米中貿易戦争は対岸の火事ではない。ライトハウザー通商代表と茂木大臣との間で行われている日米貿易協議は難航していると聞く。日本が稼ぎ出す貿易黒字の8割近くを占める自動車輸出にも25%の関税がかけられたら、日本経済にとって一大事である。

 沈みゆくアベノミクスにとって「泣きっ面に蜂」となりそうだ。

参考記事「アベノミクスがあと3年続けば日本の産業衰退が一気に露呈する」(9/18付)

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ソース アベノミクスがあと3年続けば日本の産業衰退が一気に露呈する

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