イラン中東の次は、中国と北朝鮮とのディール
年初から勃発したトランプ大統領とイランの対立はいったんお互いが矛を収めることになった。イランとの直接的な武力衝突が避けられたことから米国株式市場は高値を更新した。リスクオフからオンへ投資マネーが動き、活発なショートカバーが株価を押し上げた。
一方で、イランがウクライナ航空機を誤射で撃墜したという報道があり、167人の搭乗者のうち医者や大学関係者などカナダ人の専門家63名が命を落とした。カナダ政府がイランに対してどう出るか。イラン情勢はまだくすぶり続けるだろう。現にイランからのサイバー攻撃の警戒が高まるなど「目に見えない」所での戦いは続いている。
そして、トランプ大統領は次なるディール、対中、対北朝鮮に焦点を合わせている。ポイントは、米中貿易戦争の行方を占う、15日に米中貿易協議の第1段階で合意となるか。そして、その後中国が契約を履行するかどうか。また、20日はファーウェイCEOの引き渡し裁判がバンクーバーで始まる。知的財産権や技術移転といった米中冷戦の最大の問題点についてどのようなディールが可能なのか。
11日の台湾総統選挙では、蔡英文氏優勢が伝えられている。中国は台湾と香港への支配強化については、両国の国勢内側を分断し、中から崩壊させるという長期戦に出ている。また、年末年始は息を年潜めていた北朝鮮はどう出るか。
総じて、アジア情勢では今年第一四半期にリスクの高まりと予想される。
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