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国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

暑くて苦しい夏が来る?

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第一四半期の米国企業の業績発表に株式市場は好感している。しかし、高まる米国のイラン攻撃の可能性、イスラエルのシャロン首相の事実上の死、六カ国会議など、国際政治に緊張を与える要因には欠かない。

金価格はオンス当り600ドルを超えて25年来の高さ、そして、原油価格はバレル当り70ドルを、ガソリン価格はガロン当り3ドルを超えるだろう。5月末のメモリアルデイ後、本格的な夏のドライブシーズンがやってくる。加えて、昨年のような暑い夏になれば、冷房費もかかりそうだ。

4月の雇用統計発表後、インフレ懸念から米国債が売られ、10年物の利回りは5%近くまで跳ね上がった。また、政策金利も引き続き上昇するとみられる。一方、地政学上の不安要因から「質への逃避」の可能性も高い。この金利相場はひじょうに読みにくい。

5月から6月にかけて通貨、商品先物関連CTA、転換社債アービトラージ、キャリートレードで大きな損失を出すファンドが続出するのではないかと不安が横切る。運用者が政治的ショックに備えて、どのようなヘッジポジションを取っているのか、チェックする必要がありそうだ。

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