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国際金融アナリストの大井幸子が、金融・経済情報の配信、ヘッジファンド投資手法の解説をしていきます。

さすがにゲッコーはケッコー!

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 リビア情勢が緊迫している。リビアでは国民の教育レベルが低く、原油の埋蔵量があってもその精製など多くが外国人労働者に頼っている。彼らが国外に退去していることから、供給が細り原油価格の高騰が予想される。

 少し前からインフレ率上昇やスタグフレーションのワードがフィナンシャル・タイムズ紙で目立つようになってきた。ヘッジファンドではコモディティズがこの1月は堅調な実績を上げた。これに関連して経済成長とインフレ懸念が、ソブリン債危機に対する悲観的な空気を吹き飛ばしている。

 日本も含めて先進国はこれから財政赤字の削減にまい進しなくてはならないが、運よくインフレになれば借金が目減りしてくれる。だが、1970年代のオイルショックのように失業が伴うと、生活が苦しくかなりの不況感に見舞われる。

 映画「ウォールストリート」を観た。新しいバージョンは、ゲッコーがヘッジファンドで復活するストーリーである。そして,主人公のマイケル・ダグラス演じるゲッコーの一人娘と結婚する投資銀行の営業マンは、「クリーン・エネルギー」を中国など新興国の投資家に売り込んでいる。リーマン・ショックでウォール街が消えた後の現状を象徴している。

 中国やインドなど新興国が経済成長を遂げると、数十億人が自家用車に乗り、エアコンをつけて生活するようになる。それだけで原油の需要は膨らみ、環境破壊が進むだろう。オイルに頼らない再生可能エネルギーなどのクリーン・エネルギーを中東や新興国に売り込め!これが米国の次なる手のようだ。映画を見終えてそう思えた。

 米国のメインストリーム、ゼネラルエレクトリック(GE)のイメルト社長がオバマ大統領を支援している。GEはエネルギー、ヘルスケアなどに力を入れている。まさにIT革命の次の技術革新の波に乗る分野である。

 さらに、2012年にオバマ再選となるかどうかは、夏場の5、6月までに失業率が8%以下にまで改善するかどうかにかかっている。もうひとつの要因は、オバマに対抗する共和党候補者が大統領選に必要な資金、1千億円を集めきれるかどうかだ。

 さて、映画「ウォールストリート」が米国で公開された頃、昨年11月頃から世界の資金の流れが変わってきている。ブラジルやインドから資金が流出し、米国株へ向かい、株価を押し上げている。さらに、日本国債への危機感が広がるにつれ、邦銀は日本国債から米国債へシフトしている。ちょうど50年債とか超長期債も出てきている。ゲッコーもケッコーなことだ。

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