「年度末相場」に向けて上昇気流

公開日: : 大井リポート | 

2月26−27日に上海で開かれたG20(財務省・中央銀行総裁会議)では具体的な成果が得られず、各国の通貨安戦争への警戒感が高まるなか閉会した直後に、中国は預金準備率を0.5%引き下げた。

 どの国も国内の景気下支えに勤しんでいる。米国では3月の政策決定会議でFRBが利上げを続行するかどうかが注目である。さらに、大統領選挙の前半戦スーパーチューズデイを経て、今後は、外交・安全保障、そして経済・金融政策が争点となり、マーケットにとってはトランプ氏の言動に注目が集まり、その過激な発言による「トランプ・リスク」に注意を払う必要がありそうだ。

 さて、2月末までは、米国の株式相場の動向が原油価格動向の相関性を高め、世界株安の圧力で国際金融市場はリスクオフに動いて来た。3月に入り、日本の年度末および今年の第一四半期の決算に向けて、マーケットは株価浮上に期待を向けている。

 年金基金や企業など年度末決算に向けて、なんとか日経平均株価を昨年12月の水準まで上げたいと望む声は大きい。3月15日の日銀の政策決定会合でさらなるマイナス金利を予想する動きもある。そうした期待感が膨らみ、年度末決算相場に向かう上昇気流が起こりそうだ。

ところで、実体経済の動きはどうか。戦後70年で、かつての成長産業で大きくなった企業組織では「先輩公社」で経営に芯がなくなった。これではいくら「日の丸」を掲げても、グローバル競争で海外の新興企業のスピーディーでダイナミックな経営力に勝つことはできない。日銀のマイナス金利が効いているうちに市場にリスクマネーが還流し、グローバルに勝てる「現実、現場、現物」で鍛え上げられた新しい企業に有意義な資金が回ることを切に願う。

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